風邪の自宅療養

【風邪とは】

風邪とは、急性のウイルス性感染症で、自然治癒することが特徴です。自然治癒するのが特徴であるため、特に薬を飲まなければならないという決まりはありません。また明らかに風邪であれば医療機関を受診する必要は必ずしもありません。医療機関を受診する意味は、風邪と似ている症状で風邪ではない疾患、インフルエンザ、扁桃炎、副鼻腔炎、肺炎、マイコプラズマ、百日咳、クラミドフィラ、気管支喘息や咳喘息、などの治療が必要な疾患を鑑別するためです。風邪の診療について詳しくまとめましたので下記ページをご覧ください。

風邪→http://ochanai.com/cold

【風邪の自宅療養】

風邪の治療は主に対症療法です。風邪に特効薬はありません。風邪の原因はウイルス感染症で、風邪症状を引き起こすウイルスは世の中に100種類以上存在すると言われていますが、風邪の原因のウイルスを特定することは出来ませんし、特に特効薬がある訳ではなく、ご自身の身体の免疫力で治しています。ですので、風邪の治療の基本は、十分な休養、睡眠、水分、栄養の摂取です。風邪は自然治癒することが特徴なので、こうしなければいけないという治療法はありません。症状が辛い場合に適宜辛い症状を和らげます。下記市販薬は一例ですが、全て一般の薬局、ドラッグストアで入手可能です。

   

    

・葛根湯、風邪の引き始めにはまず葛根湯です。体力のある方であれば麻黄湯でもOKです。上半身の血流改善が主な作用です。

・「タイレノールA」「小児用バファリンCII」、解熱薬です。安全な解熱薬であるカロナール(アセトアミノフェン)と同一成分の市販薬です。タイレノールは大人用、小児用バファリンは一錠33mgと小児用に設定されているので年齢や体重に合わせて使います。

・喉の腫れ、咳、痰、鼻水に対して、それぞれ咳止め、消炎剤、鼻水止め、痰切りを適宜使います。鼻水や咳や痰が絡むということは風邪はもう治りかけに近い段階なので、特に薬を飲まなくても構いません。多くの市販薬がありますが、一例として、桔梗湯、麦門冬湯、ストナ去痰カプセル、アレグラを挙げました。喉のかすれ、風邪予防のうがい薬として、龍角散ダイレクト、アズレンうがい薬などがあります。

風邪は自然治癒することが特徴ですので、こうしなければいけないという治療法はありません。医師や薬剤師の中には葛根湯と熱が辛い時のカロナール以外に風邪では薬は飲まない、という人もいます。風邪ぐらいでは薬は何も飲まない、というのも立派な治療法です。

【風邪に抗菌薬は無効です】

一般知識としてご存知の方も増えて来ましたが、風邪に抗菌薬は無効です。なぜなら、抗菌薬は細菌性の感染症に対してのみ効果があり、細菌以外の感染症には無効であるからです。例えば風邪やインフルエンザはウイルス性の感染症であり抗菌薬が無効である疾患の代表です。もし抗菌薬が処方されたことがあるとすれば、それは風邪ではなく、何らかの細菌性の感染症と医師が判断したからです。抗菌薬(いわゆる抗生物質)の不適切な使用が問題になっています。細菌性の感染症以外に抗菌薬を処方することは無効であるばかりではなく、地域に耐性菌を生み出し地域の感染症治療を困難にするなど有害ですらあります。抗菌薬の適正使用について詳しくまとめましたのでご覧ください。

抗菌薬の適正使用→http://ochanai.com/antibacterialdrugs

【医療機関を受診する必要のある場合】

風邪は自然治癒することが特徴のウイルス感染症です。典型的な風邪症状は、最初に喉のイガイガ感などから始まり、寒気、発熱、頭痛などを伴いながら、喉の痛み、鼻水、咳などの上気道症状、いわゆる風邪症状が出現します。ピークを超えると、鼻水、咳、痰、などの症状が続きながら段々と自然と治っていきます。自然治癒するまで通常は数日間程度、咳や痰が長引くとしても一週間ちょっとです。逆に、2週間以上治らない場合、高熱、寒気、関節痛が強い場合、喉がやたらと痛い場合、鼻づまりが治らない場合、咳が3週間以上止まらない場合、それは単なる風邪ではない可能性が高いです。風邪と似ている症状で風邪ではない疾患として、具体的には、インフルエンザ、扁桃炎、副鼻腔炎、肺炎、マイコプラズマ、百日咳、クラミドフィラ、気管支喘息や咳喘息などの可能性を考え、医療機関を受診しましょう。その際には今までの病状の経過がわかるものを持参しましょう。

【風邪の予防】

風邪の感染経路は主に飛沫感染や接触感染です。感染性予防の基本として、手洗い、うがい、マスクが大切です。日頃から風邪にかかりくい体力づくりとして、規則正しい生活、十分な睡眠、休養、定期的な運動など日々の体調管理も大切です。風邪の予防としては体力と気力を補う補中益気湯(ほちゅうえきとう)という漢方もあります。

全ての薬には副作用がありますが、主治医はデメリット、メリットを総合的に考えて一人ひとりに最適な薬を処方しています。心配なことがあれば何なりと主治医またはかかりつけ薬局の薬剤師さんまでご相談ください。


 

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