インフルエンザ予防投与

【インフルエンザとは】

https://ochanai.com/influenza

インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症で、高熱、寒気、関節痛、筋肉痛、頭痛、全身倦怠感などの強い全身症状が特徴です。学校保健安全法において発症後5日間かつ解熱後2日間を経過するまで出席停止基準と定められています。

【インフルエンザ予防投与とは】

インフルエンザと接触してしまった、が、確実に発症を予防したいという場合に、インフルエンザ予防投与という手段があります。インフルエンザ治療薬を予防投与という投与方法で使うことで発症リスクを低減させることが可能です。予防投与について以前は様々な意見がありましたが、2012年、日本感染症学会「インフルエンザ病院内感染対策の考え方について」の提言を始め、早期から積極的に予防投与を行い、感染拡大を防止しようという考え方が次第に広まって来ています。

http://www.kansensho.or.jp/guidelines/1208_teigen.html

【インフルエンザ予防投与の対象】

添付文書の記載では、予防投与の対象を以下のように定めています。

予防に用いる場合は、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象とする。

(1)高齢者(65歳以上)

(2)慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者

(3)代謝性疾患患者(糖尿病等)

(4)腎機能障害患者

以上、インフルエンザ薬の予防投与は、重症化のリスクが高い方、上記のように基礎疾患がある方が対象となります。基礎疾患のない方は対象外です。添付文書の記載を守っていない医療機関があるようですが、当院は添付文書の記載を守っています。

【インフルエンザ予防投与の適応】

インフルエンザ治療薬のうち、2004年からタミフルが、2007年からはリレンザが、2013年からはイナビルが「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防」の効果効能が承認になっています。以下、イナビルとタミフルについて説明します。

【イナビル予防投与】

吸入タイプのインフルエンザ治療薬です。2016年8月から治療も予防も同じく単回投与でOKになりました。吸入が可能なお子さんであれば特に年齢制限はありません。

・10歳以上の場合:イナビル20mg吸入粉末剤2個を単回投与

・10歳未満の場合:イナビル20mg吸入粉末剤1個を単回投与

 

イナビル予防投与の有効性は、イナビル予防投与した場合、予防投与していない場合と比べて、インフルエンザの発症率16.9%から3.6%に低減したというデータがあります。77.0%の相対リスク低減率です。イナビルについて詳しくは添付文書をご覧ください。

添付文書→http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00058821.pdf

【タミフル予防投与】

内服タイプのインフルエンザ治療薬です。1日1回、10日間に渡って内服します。2016年11月から1歳未満にも承認されました。体重によって投与量を調整します。

・成人及び体重37.5kg以上の場合:タミフル75mgカプセルを1日1回、10日間投与

・体重37.5kg未満の場合:タミフル3%ドライシロップ66.7mg/kgを1日1回、10日間投与

 

タミフル予防投与の有効性は、タミフル予防投与した場合、予防投与していない場合と比べて、インフルエンザの発症率8.5%から1.3%に低減したというデータがあります。タミフルについて詳しくは添付文書をご覧ください。

添付文書→http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00050037.pdf

【インフルエンザ予防投与の費用】

インフルエンザに限らず、予防目的の薬の処方は全て保険適応外になります。当院では必要に応じて予防投与の院外処方箋の発行を行っています。受付または主治医までご相談ください。


 

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